鵜渡越展望台からの夜景 

 

 

 弓張岳の南中腹にある鵜渡越展望台は、九十九島を望む展望台としてはたぶんもっとも不人気です。まず入り口が目立たない、手前の公園が草ぼうぼうのことが多く、奥の展望台まで行くのをためらう。九十九島の島々まで距離があり霞むことが多い。夕陽が沈む方向が良くない。昼間は常に逆光。展望台としての欠点をあげればきりがなく、大正〜昭和初期には九十九島観光の拠点であったことが信じられないほどです。近くの野点場跡は実現はしなかったものの皇太子時代の昭和天皇を接待するために作られたものだそうです。

 しかし私はここにしょっちゅう撮影に行きます。市街地から気安く行けるからですが、他の撮影者を見たことはありませんし、私自身も実際にここでシャッターを切ることはあまりありません。そのくらい条件が悪いのですが、南方向に九十九島を見ることができる貴重な展望台でもあります。

 上の画像は南の空で月と金星が接近するところを鵜渡越展望台から狙ったものです。雲が多くて風が強く、雲の切れ間に月と金星が見え隠れしながら、やがてまったく曇ってしまいました。

 この写真は天文誌「星ナビ」2006年3月号のギャラリーに入選しました。

2005年12月5日18時頃 キヤノンEOS5D EF24-105/4LIS 

 

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